かつては、ばら撒き、箱物支援と言われた日本のODAもソフト支援を加え、特に昨今では新興国の台頭が全世界に影響を及ぼすに至り、より戦略的・全方面的になってきています。一方で、弊社を含めて国際化が始まったばかりのサービス業界にとっては、ともすればODAが海外進出の参入障壁となり、また現地で競合することもあり得ますので注意が必要です。 ...

言葉はもとより生活・商習慣も想像以上に日本とは異なるベトナムへの進出には、ベトナム理解のための期間も必要となります。時間を買えとばかりに「現地のことは現地の人に」と、ベトナム人の嗜好に合わせた商品の改変、現地商流への参入、ベトナム人材の管理などを期待して、ベトナム企業と組んでのベトナム進出を志向するケースは少なくありません。 しかしながら、筆者も失敗体験をしましたが、ベトナムでの合弁の成功例は指折り数えるほどしかありません。 ...

自分のミスでも過ちを認めない。他者の意見の否定から始まり、自身の意見に固執する。他者の問題点はあげつらうが、自身の課題は識別できない。皆さんは、頭の痛いベトナム人材に気力や期待を削がれた経験はありませんでしょうか?他のベトナム人も閉口するこうした問題人材は、職場の雰囲気を荒らす、人材経営の落とし穴ともなりえます。 ...

日本と親和性が高いと聞いてベトナムに進出してみたものの、報連相がないなど「これでは仕事が回らない…」とのため息もよく耳にします。新興地区の工業団地では、「育成どころか、食事の仕方・トイレの使い方から指導している状況」との声も伺います。ベトナム人材への期待とは裏腹に、思ったようなスピード感で事業が進まない。ベトナム人材の仕事上の成熟度も、人材経営の落とし穴となります。 ...

今年もベトナムでは最低賃金の改訂がありました。賃金水準の上昇と物価の安定で、年々上昇率は収まってきていますが、1990年代より大学卒の初任給が20万円代前後から変わらない日本の感覚でいると、ともすれば知らぬ間に利益が圧迫されているという状況にもなりかねません。 ...

目覚ましい経済成長に目を奪われがちなベトナムですが、2017年の腐敗指数は180ヶ国中、エチオピアと同列の107位、日本(20位)はもとより、タイ(96位)を下回り、フィリピン(111位)のわずか上である現状を忘れてはなりません。まだまだ不正慣習は根付いており、知らぬ間に会社を侵食、人材経営の上でも落とし穴にはまることもありえます。 ...

特に日本からベトナムに赴任した駐在員の皆さんが、一番驚かれるのが、ベトナムでは従業員がいとも簡単に離職するということでしょう。ベトナムでの人材経営における一番の落とし穴ともなるのが、高い離職率への備えのなさといえます。筆者の経験でも概ね3~5年内にはほぼ全ての従業員が入れ替わるのがベトナムの常態と思えます。 ...

2007年のベトナムのWTO加盟を契機に外資系企業のベトナム進出が活発になってより10年を超え、安価で豊富な労働力が海外直接投資誘致の謳い文句だったベトナムも様相を変えてきています。これまでは雇用の創出を期待するベトナムと安価な労働力を求める日系企業との思惑が合致し、日本からの投資が順調に伸びましたが、今後も相思相愛の関係を続けるには、変わっていくベトナムの期待に応えていく必要があります。 ...